小室直樹 日本人のための経済原論

小室 直樹著
2015年5月29日 発売 在庫なし
定価 3,080円(税込)
ISBN:9784492396162 / サイズ:四六/上/720

稀代の経済学者、小室直樹氏。その小室氏の代表作、『小室直樹の資本主義原論』(1997年刊)と、『日本人のための経済原論』(1998年刊)とを合本した新装版が本書です。

◆経済学の真髄をわかりやすく解説
第Ⅰ部の『小室直樹の資本主義原論』は、資本主義が成立する諸々の条件を歴史的に解明しながら、日本経済が抱える致命的な問題点を抽出。
第Ⅱ部の『日本人のための経済原論』では、経済学の真髄を可能な限りわかりやすく解説しています。
特に後者には数学を用いた説明が登場しますが、相互連関図式やグラフを駆使して、直感的に読者が内容を理解できるようになっています。

◆まるで予言しているような指摘が
驚かされるのは、共に20年以上前に発表された著作であるにもかかわらず、今の日本が置かれている経済事情を、まるで予言しているかのように論じています。
たとえば、第1部第7章「腐朽官僚制を無くさずして日本は変わらない」、第Ⅱ部第7章「日本は鵺(ぬえ)経済だ」、第8章「依法官僚制と家産官僚制の矛盾」では、日本経済を資本主義と社会主義が混在した「鵺(ぬえ)経済」と喝破し、官僚制を景気低迷の根源とみなしています。まさに数字の上では好景気と言われますが、今の日本経済の実態を言い当てています。

資本主義の抱える矛盾や課題について経済史の観点から多くのことを教えてくれる本書は、わが国の未来を考える必要に迫られている今、経営者やビジネスパーソン、そして政治を司る人々が熟読すべき内容となっています。

『小室直樹 日本人のための経済原論』第1刷に間違いがありました。

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概要

稀代の社会科学者・小室直樹の経済論2冊を合本して復刻。経済学をわかりやすく解説した小室経済学の集大成にして決定版!

目次

復刊に寄せて 真山仁
 20世紀から届けられた最終兵器

第1部 資本主義原論
 第1章 経済には法則がある
 第2章 経済理論は非現実的ではない
 第3章 資本主義的所有は「絶対」である
 第4章 資本主義を知ろうとしたら「予定説」を学べ
 第5章 資本主義は何処にも存在し得るのか
 第6章 日本の資本主義を検証する
 第7章 腐朽官僚制を無くさずして日本は変わらない

第2部 経済原論
 序章 日本経済は何故身動きとれないのか
 第1章 現代経済を見る眼
 第2章 スパイラルの実際例
 第3章 需要と供給が織りなすミクロの世界
 第4章 マクロの世界の相互連関メカニズム
 第5章 三大経済学者のポイント
 第6章 日本経済の大きな構造変化
 第7章 日本は鵺経済だ
 第8章 依法官僚制と家産官僚制の矛盾

 

著者プロフィール

小室 直樹  【著】
こむろ なおき

1932年東京生まれ。京都大学理学部数学科卒業。大阪大学大学院経済学研究科、東京大学大学院法学政治学研究科修了(東京大学法学博士)。この間、フルブライト留学生として、ミシガン大学、マサチューセッツ工科大学、ハーバード大学各大学院で研究生活を送る。2010年逝去。著書に『ソビエト帝国の崩壊』(光文社)、『「天皇」の原理』(文藝春秋)、『日本の敗因』(講談社)、『日本人のための宗教原論』(徳間書店)、『日本人のためのイスラム原論』(集英社インターナショナル)、『小室直樹の資本主義原論』『日本人のための経済原論』『数学嫌いな人のための数学』『論理の方法』(以上、東洋経済新報社)ほか多数。

訂正情報

『小室直樹 日本人のための経済原論』第1刷に定本と異なる誤った記載があったことを、
著者ならびに読者の皆さまに心からお詫びし、訂正させていただきます。

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