精神科医 隠された真実[プレミア健康選書]

斉尾 武郎著
2011年8月5日 発売
定価 1,430円(税込)
ISBN:9784492059364 / サイズ:サイズ:四六判/ページ数:216


医学界の異端児が精神科医の真実に斬り込んだ1冊



「なぜこの薬が?」「誤診ではないか」――内科にはありえない「おかしな処方・診断」が多すぎる精神科。さらには、患者を苦しめる"名医"の裏技処方、病をこじらす心理療法、治療の見通しを語らずいつまでも投薬し続ける医師がはびこる。内科医・精神科医・産業医として他の医師が書いた処方箋・診断書を300通以上見てきた著者が明かす真実。誰も語らなかった「精神科医の選び方」も紹介。




あなたの心の病が
治らない理由がここにある!




「外科や内科の病気、たとえば外科なら骨折したとかケガをしたとか、内科なら糖尿病とか胃潰瘍といったものではこの薬を出して、こう経過を見てという、治療法がある程度標準化されていますし、まあ、誰でもそれなりに納得のいく評価基準があります。



ところが困ったことに精神科だけは事情が異なっていて、基本的な診断方法や治療方法が定まっていないのです。(中略)たとえば精神科医3人が同じ患者を診たら、ケースによっては3人とも違う診断・処方をしてしまう。そしてそういうことが稀でない。そのぐらいのばらつきがあるのです」(「はじめに」より)

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概要

うつ病をはじめとする精神科の病気はなぜ治らないのか? 本書では産業医、内科医、そして精神科医としての豊富な診療経験をもつ著者が日本の精神科医療の不条理と問題点を告発する。

目次


第1章 私が見たデタラメな薬漬け医療
第2章 精神科医はうつ病を治せない!?
第3章 医療の落とし穴――治すどころか病を悪化させる
第4章 精神医療の病理――なぜ病気は治らないのか
第5章 産業医が見た過酷な現代社会
第6章 精神科医は「壁のない医師」であれ
第7章 誰もいわなかった精神科の選び方
終 章 あとがきに代えて

 

著者プロフィール

斉尾武郎
さいお・たけお

医師(内科、精神科、労働衛生)。
フジ虎ノ門健康増進センター長。
K&S産業精神保健コンサルティング代表。

群馬大学卒業後、母校の精神科の医局に入る。その後市中の病院に転じ、内科医として研鑽を積む。さらに労働衛生にも携わり、内科にも精神科にも通じ、心と身体の両方を全人的に診る「壁のない医師」となる。また、理に適った科学的医療の方法論であるEBM(根拠に基づく医療)にその草創期より取り組み、混迷する医療の改革を志すオピニオンリーダーとしても知られる。

主な訳書・監訳書に『ビッグ・ファーマ--製薬会社の真実』(篠原出版新社、2005年)、『速習 精神医学』(金芳堂、2005年)、『メディカルツーリズム――国境を超える患者たち』(医薬経済社、2008年)、『製薬業界の闇』(東洋経済新報社、2009年)などがある。