昭和史(上)

中村 隆英著
2012年7月27日 発売
定価 1,026円(税込)
ISBN:9784492061855 / サイズ:サイズ:文庫判/ページ数:496


波瀾と起伏に満ちた現代史の決定版。

第20回大佛次郎賞受賞作、待望の文庫化。



世界史の中での「昭和時代」の歴史を、政治・経済面だけでなく、思想・生活・文化面にも視野を広げて描いた、昭和史の決定版です。1992-93年に刊行された『昭和史1)・2)』(第20回大佛次郎賞を受賞)を文庫化し、持ち運びやすい廉価版として提供します。



上巻(1926-45)では、日本に大正デモクラシー思想が浸透し民主化を実現した半面で、軍事費を拡大させで、第二次世界大戦に自ら突入し計画化と破壊の道を歩み焦土と化す昭和前半期を描きます。

下巻(1945-89)では、敗戦の焦土のなかから急速な復興と経済成長を果たし、武装を好まぬ「経済大国」がいかに育まれ、ピークにいたる歴史が描かれます。敗戦後の行き詰まる外交、めざましい経済復興、それに続く大国化と国際化の昭和という時代が描かれます。


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概要

世界史の中での「昭和時代」の歴史を、政治・経済から思想・生活・文化面にも視野を広げて描く。上巻は『昭和史I』の文庫版で、敗戦まで。未来を考える上で示唆に富む歴史が語られる。

目次


(上)
序 章 第一次世界大戦の衝撃
第1章 ひよわなデモクラシー
第2章 「非常時」から「準戦時」へ
第3章 軍服と軍刀の時代
第4章 「大東亜共栄圏」の夢


 (下)
第5章 占領・民主化・復興
第6章 「もはや戦後ではない」
第7章 成長を通じての変貌
第8章 「大国化」と「国際化」
むすび 昭和の時代

著者プロフィール

中村隆英
なかむら たかふさ

 1925年,東京に生まれる.1952年,東京大学経済学部卒業.東京大学教授,お茶の水女子大学教授,東洋英和女学院大学教授を歴任,東京大学名誉教授.

 主著に,『現代の日本経済』(東京大学出版会,1965年),『戦後日本経済――成長と循環』(筑摩書房,1968年),『戦前期日本経済成長の分析』(岩波書店,1971年),『日本の経済統制』(日経新書,1975年),『金融政策』(『昭和財政史』第12巻,東洋経済新報社,1976年),『昭和恐慌と経済政策』(日経新書,1978年),『日本経済――その成長と構造』(東京大学出版会,1978年,第2版,1980年,第3版,1993年),『明治大正期の経済』(東京大学出版会,1985年),『昭和経済史』(岩波書店,1986年).

 本書で1993年大佛次郎賞を,その英訳版で2004年日本学士院賞を受賞.