喪失の戦後史

ありえたかもしれない過去と、ありうるかもしれない未来

平川 克美著
2016年8月26日 発売 在庫なし
定価 1,650円(税込)
ISBN:9784492062012 / サイズ:四六/並/240

平川克美氏の好評セミナー「100分授業」をベースに単行本化。
戦前から戦後の日本人が、何を考え、どう変化してきたのか。
成長の「残影」と消費の「幻影」とは何だったのか。
授業形式で、大衆文化の変遷や、人口構造の変化にともなう家族構造の類型を分析。
100年にわたる時間の帯のなかを鳥瞰し、わたしたちがどういった時代に立ち、これからどこへ向かって歩み出そうとしているのかを考える。
1950年に東京・蒲田の町工場の長男として生まれ、「三丁目の夕日」に象徴される高度成長期から今日までの日本の栄枯盛衰をリアルタイムで見てきた著者による、映画・小説・プロレスなど大衆文化史も交えた体験的戦後史論。

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概要

戦前・戦後の日本人の肖像を、大衆文化の変遷と家族構造の変化を軸に授業形式で語る。蒲田の町工場生まれの著者による体験的戦後史論

目次

はじめに

第1講 忘れられた戦前昭和 ~小津映画と帰ってこなかった次男たち

第2講 占領下の日本 ~「日本封建制の優性遺伝子」と家族形態

第3講 高度経済成長期の希望 ~ヒーローを必要としていた時代

第4講 相対安定期の夢 ~『あしたのジョー』から『釣りバカ日誌』の時代へ

第5講 分断の停滞期 ~長期デフレという嘘と「三方一両損」の時代

あとがきにかえて~歴史を学ぶということ

著者プロフィール

平川 克美  【著】
ひらかわ かつみ

事業家、文筆家、「隣町珈琲」店主、声と語りのダウンロードサイト「ラジオデイズ」代表(株式会社ラジオカフェ代表取締役)、立教大学大学院客員教授。1950年、東京都生まれ。1975年早稲田大学理工学部機械工学科卒業。友人の内田樹氏らと渋谷区道玄坂に翻訳を主業務とするアーバン・トランスレーションを設立、代表取締役となる。著書に『グローバリズムという病』(東洋経済新報社)、『株式会社という病』 (文春文庫)、『経済成長という病』 (講談社現代新書)、『移行期的混乱』(ちくま文庫)、『路地裏の資本主義』(角川SSC新書)、『一回半ひねりの働き方 反戦略的ビジネスのすすめ』(角川新書)、『小商いのすすめ』『「消費」をやめる』(ミシマ社)、『俺に似たひと』(朝日文庫)、『復路の哲学』(夜間飛行)、『「あまのじゃく」に考える』(三笠書房)、『何かのためではない、特別なこと』(平凡社)、『言葉が鍛えられる場所』(大和書房)などがある。