田中角栄と河井継之助、山本五十六

怨念の系譜

早坂 茂三著/半藤 一利解説
2016年11月3日 発売 在庫なし
定価 1,210円(税込)
ISBN:9784492062036 / サイズ:B6変/並/320

今こそ世に問う!
角栄を最もよく知る著者、最後の書き下ろし。待望の復刊!(『怨念の系譜』を改題)

「英雄たちの復権なくして、日本の繁栄はなし」

新政府軍に敗れた長岡藩・河井継之助の無念が、その後、同じ土地に生まれた五十六、角栄の更なる悲劇につながった! 
明治維新から現在まで、日本そして世界を呪縛する“怨念の構造”を壮大なスケールで描いた感動の大作。
ロッキード事件の真実が初めて語られる……。

解説: 半藤一利。


新潟が生んだ三人の偉才、河井継之助、山本五十六、田中角栄。彼らに共通するのは、リーダーとしての先見性、決断力と実行力、世界を意識した国家戦略など優れた資質を持っていたことだ。そしていずれもが「独立」と「富国」を志すが、歴史の大波に翻弄され、劇的な生涯を閉じている。
時代の転換期に現れた英雄たちの足跡を徹底検証し、その底流にある「怨念の構造」を明らかにしていくノンフィクション。ロッキード事件の真実が初めて語られる……。                        


〈著者の言葉〉
山本五十六と同様、巨大な風車に立ち向かった角栄は、力及ばずなぎ倒された。後継者は見当たらない。               

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概要

同郷の3人の英雄を通して、日本を呪縛する「怨念の構造」を壮大なスケールで描く。ロッキード事件の真相も激白。解説:半藤一利。 

目次

序 章 継之助、五十六、そして角栄へ――歴史は繰り返す
第一章 河井継之助――逆賊と貶(おとし)められた先覚者
第二章 山本五十六――太平洋戦争の軍神にされた男
第三章 田中角栄――金権政治の権化と蔑(さげす)まれた異能鬼才
終章 そして怨念が残った
あとがき
参考文献                    
解 説――半藤一利

著者プロフィール

早坂 茂三  【著】
はやさか しげぞう

1930年北海道函館市生まれ。1955年早稲田大学政治経済学部卒業後、東京タイムズ社に入社。政治部記者時代に田中角栄氏と出会い、以後23年間、敏腕秘書として勇名をはせた。「日本列島改造論」の名づけ親でもある。田中氏の病気療養を境にフリーとなり、政治評論家として活躍。『オヤジと私』を皮切りに、『田中角栄回想録』『政治家 田中角栄』『駕籠に乗る人担ぐ人――自民党裏面史に学ぶ』『宰相の器』『鈍牛にも角がある』『意志あれば道あり』(以上、集英社文庫)など多数の著作を出版する。2004年、肺がんのため逝去。

半藤 一利  【解説】
はんどう かずとし

昭和5年(1930)、東京生まれ。東京大学文学部卒業後、文藝春秋入社。「週刊文春」「文藝春秋」編集長、専務取締役などを経て作家。「歴史探偵」を自称。『漱石先生ぞな、もし』(正・続、新田次郎文学賞)、『ノモンハンの夏』(山本七平賞)、『日本のいちばん長い日』、『昭和史1926-1945』『昭和史 戦後編』(毎日出版文化賞特別賞)、『幕末史』、『山本五十六』、『日露戦争史』(1、2、3)、『「昭和天皇実録」の謎を解く』(共著)など著書多数。著(対談)に『そして、メディアは日本を戦争に導いた』『賊軍の昭和史』などがある。