小泉改革の政治学

上川 龍之進著
2010年8月20日 発売
定価 4,950円(税込)
ISBN:9784492211892 / サイズ:サイズ:A5判/ページ数:376

首相が指導力を発揮しうる条件とは何か




小泉政権では、官邸主導で経済政策が決められた、という通説がある。本書では、不良債権処理、予算編成、税制改正の政策決定過程を分析し、この通説を批判的に検討するとともに、小泉・竹中両氏が、自らの理念に沿った経済政策をどの程度実現しえたかを検証する研究書。

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概要

小泉政権の政策決定過程を分析した研究書。1990年代の制度改革後、経済政策の決まり方はどう変わったか、また、小泉・竹中両氏が、自らの理念に沿った経済政策をどの程度実現できていたかを検証する。

目次


第1章 小泉改革は揺らぐことなく進んだのか
    ――構造改革と官邸主導の政策決定
第2章 不良債権問題はいかにして解決されたのか
    ――金融行政の政治学(1)政策過程
第3章 不良債権問題はいかにして解決されたのか
    ――金融行政の政治学(2)分析
第4章 官邸主導の予算編成はどこまで実現したのか
    ――予算編成の政治学
第5章 経済財諮問会議はなぜ税制改革に失敗したのか
    ――税制改正の政治学
第6章 2005年総選挙は政策過程をどのように変えたのか
    ――「小泉支配」確立後の経済政策の政治学
第7章 日本銀行はなぜ金融政策を転換したのか
    ――金融政策の政治学
終 章 小泉改革の成果と限界

 

著者プロフィール

上川 龍之進
かみかわ りゅうのしん

1976年 福岡県に生まれる
1998年 京都大学法学部卒業
2002年 京都大学大学院法学研究科博士後期課程修了、
    京都大学博士(法学)
日本学術振興特別研究員、愛媛大学法文学部助手、講師を経て、
現 在 大阪大学大学院法学研究科准教授
専 攻 政治過程論、政治経済学

著 書 『経済政策の政治学――90年代経済危機をもたらした「制度配置」の解明』(東洋経済新報社、2005年)