宇宙を目指して海を渡る MITで得た学び、NASA転職を決めた理由

小野 雅裕著
定価 1,650円(税込)
ISBN:9784492223420 / サイズ:四六/並/256

《 MIT流・夢の叶え方 & 本物の理系エリートの学び/遊びの流儀! 》

少年の頃の夢を抱いたままに長じ航空宇宙工学の道へ。
東大から、マサチューセッツ工科大学(MIT)へのPh.D.(博士)学位留学。
慶應義塾大学教員としての仕事を経て、
2013年、30歳のとき、ついにNASA ジェット推進研究所に職を得る。

6年半のMIT留学を経験した著者が、
日本人留学生を待ち構える現代版アメリカの洗礼を鮮やかな筆致で描く!
……だけでなく、

【留学にまつわる体験を縦糸(奇数章)】×【体験を咀嚼して得た考え方の基本を横糸(偶数章)】

として、MIT流・夢の叶え方、
本物の理系エリートの学び/遊びの流儀を一冊に織り上げた、待望のデビュー作!!


☆グローバル人材を目指してはいけない理由とは?
   ――グローバル人材志向、妥協の「就活」から自由になる!

☆約80人のノーベル賞受賞者を輩出、MITのハック文化とは?
  /遊んでいるヤツにかぎって信じられないくらいデキるのはどうしてなのか?
   ――世界トップ研究機関の秘密を公開!

☆怠惰で意志の弱い人間こそ、競争本位のシステムに向いている?
   ――あの厳しいシステムは、実は優しい!?

☆なぜ、理系が成功するための必要条件が、国語力なのか?
   ――理系学生、『春琴抄』を読む!?

☆グリーンカード取得、就職活動、現実に活きるコネをいかに作っておくか?
   ――あなたのことを、責任持って「推薦」してくれる人とは?

☆NASA JPLに雇われていても、常に「就職活動」が必要?
   ――若手に機会を与え、窓際族が存在できない仕組みとは

☆なぜ、宇宙開発に各国が大枚をはたくのか?
   ――「役に立つ」と宇宙の間を埋める考え方

経歴だけ見るとクールなエリート(!?)、
実際のところは、悩み、もがき、騒ぎながら、
ひたすら愚直に夢の入り口に近づこうとした一人の不器用な日本人。
野心を秘めた人の背中を力強く押す、異色のビジネス書!!


【ひとつでも当てはまる人へ】
・ハーバードやスタンフォードはわかった、今度はMIT独特の“すごさ”を知りたい
・“あきらめる”、“ゆるく”、そんなムードになんとなく違和感がある
・日本の“就活”に納得がいかない
・留学生活を生々しく知りたい
・叶えたい夢がある、自分自身の夢を持ちたい
・グローバル人材になりたい
・英語が苦手、日本語の本もふだんあまり読まない

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概要

開成、東大、MITへのPh.D.留学を経て、2013年NASAへ。若き航空宇宙工学者が、世界トップ研究機関の秘密を公開する!

目次

はじめに
プロローグ ~青き夢~

第1章  僕はなぜ海を渡ったか
 東大の手作り人工衛星プロジェクト
 就職活動への違和感と、一次元的な価値観への疑問
 MITへの出願と、ある夜届いた合格通知

第2章  競争:アメリカの学生が必死に勉強する理由
 給料をもらうアメリカの理系大学院生
 「学年」の概念がないアメリカの博士課程
 NASA JPLの競争的な職場環境

第3章  僕はいかにしてMITで自信を失い、再び取り戻したか
 交友関係も先生探しもうまくいかず、しぼんだ自信
 泥臭いアピール、少しずつ回りだした歯車

第4章  国語力:伝えられなければどんな発見もないのと同じ
 日米の評価基準の違い:能力と価値観のベクトル的考察
 理系にこそ必要な国語力・英語の不得手の原因とは
 MITにおける「国語力」の訓練

第5章  僕はなぜMITを好きになったか
 MITハック:四千キロをワープした大砲
 ハーバードを目の敵にするMITハッカーたち

第6章  創造:革新を生む不真面目さ

第7章  僕はなぜ留学支援の活動を始めたか
 東大での留学説明会、米国大学院学生会の設立

第8章  人材:流出とグローバルのジレンマ

第9章  僕はなぜ旅をするのか
 セネガルの「のび太くん」たち
 ガンビアで川に落ち怪我をする

第10章  挑戦:スケジュールをこなす以上の人生を生きたければ

第11章  僕はいかにして宇宙への夢を見失い、それを取り戻したか
 MITへの再入学、今度は技術政策プログラム
 飛ばなかったスペースシャトル
 二〇一〇年四月五日@ケネディー宇宙センター

第12章  進路:夢と選択肢の根本的な違い

第13章  僕はいかにして伴侶を得たか
 アメリカ永住権の申請・物を言うコネクション
 アメリカの就職活動・さらに物を言うコネクション
 十日間の駆け込み婚

第14章  決断

第15章  僕はいかにしてNASA JPLに職を得たか
 手が届かなかったJPL
 博士号の取得、Dr.Onoになる
 MIT卒業式のガウンはまるで給食当番
 再チャレンジ:JPLでの執念のインターン
 慶應への着任、JPLから声が掛かる
 転職への迷いと決断

第16章  夢と死:宇宙開発の意義とは

エピローグ ~NASA JPLへの出発~
謝辞

著者プロフィール

小野 雅裕  【著】
おの まさひろ

1982年大阪生まれ、東京育ち。2005年東京大学工学部航空宇宙工学科を卒業し、同年よりマサチューセッツ工科大学(MIT)航空宇宙工学科修士課程に留学。2012年に同博士課程およびMIT技術政策プログラム修士課程修了。慶應義塾大学理工学部の助教を経て、2013年5月よりアメリカ航空宇宙局(NASA)のジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory)に勤務し、主に宇宙探査機の自動化技術の研究を行っている。