ジョーンズ マクロ経済学II

ジョーンズ,C.I.著/宮川 努訳/荒井 信幸訳/大久保 正勝訳/釣 雅雄訳/徳井 丞次訳/細谷 圭訳
2011年9月29日 発売
定価 4,180円(税込)
ISBN:9784492314173 / サイズ:A5判/ページ数:544


世界金融危機後の新しい経済政策のモデルを学ぶ



経済成長の分野の優秀な若手の経済学者による、はじめてのマクロ経済学の大型テキスト。世界経済危機はなぜ起こったのか? それはグローバル経済にどのような影響を与えるのか? 



最近25年間で最も発展したマクロ経済学の分野である金融政策の最近の研究成果を、学部レベルの読者にやさしく解説するという初めての試みであり、マクロ経済学全体を理解する流れの中で金融理論を理解することができる。民間銀行間の資金の貸借が行われる短期金融市場の利子率をコントロールすることで現実に実施されている先進各国の中央銀行の金融政策を分析するなど、IS/LM分析に代わるIS/MPモデルを提示するなど、世界金融危機後の新しい経済政策のモデルを学ぶことができるテキスト。


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概要

優秀な若手経済学者による初めての大型テキストの短期循環編。金融政策に関して実際に使われている新しい分析手法を取り入れ、金融危機とその後の大不況をマクロ経済の枠組で概説する。

目次

第1章 マクロ経済の計測
第2章 短期分析序説
第3章 世界金融危機とその後の不況
第4章 IS曲線
第5章 金融政策とフィリップス曲線
第6章 安定化政策とAS/AD分析
第7章 世界金融危機と短期モデル
第8章 消費行動
第9章 投資行動
第10章 政府とマクロ経済
第11章 国際貿易
第12章 為替レートと国際金融
第13章 本書のまとめと残された課題

 

著者プロフィール

チャールズ・I・ジョーンズ
Charles I. Jones

1993年にMITでPh.D.を取得、カリフォルニア大学バークレー校を経て、現在はスタンフォード大学経営大学院(GSB)で教授(STANCO 25 Professor of Economics)を務める。また、NBER(全米経済研究所)のリサーチ・アソシエイトも兼務している。

主要な研究上の貢献は,長期的な経済成長の分野でなされている。とりわけ、1人当たり所得水準の成長をもたらす基礎的要因や、各国間での生活水準に途方もない格差が生じている原因について、理論的・実証的に研究を行っている。最近では、マクロ経済学で培った彼の専門的能力を生かして、増え続ける医療支出と寿命の問題の経済学的分析を手がけている。

著書に、W. W. Norton & Companyから出版されている,Introduction to Economic Growth, Second Editionの著者でもある.

宮川 努
みやがわ・つとむ

現職:学習院大学経済学部教授
専門分野:マクロ経済学
主な著作・論文:『日本経済の生産性革新』日本経済新聞社 2005年、『長期停滞の経済学』東京大学出版会 2005年、"Intangible Investment in Japan: Measurement and Contribution to Economic Growth" (with Kyoji Fukao, Kentaro Mukai, Yukio Shinoda, and Konomi Tonogi), Review of Income and Wealth, 55, pp.717-736, March 2009.

荒井信幸
あらい・のぶゆき

現職:和歌山大学経済学部教授
専門分野:マクロ経済学、日米経済
主な著作・論文:「日米の設備投資(第1)部)」財務省財務総合政策研究所『フィナンシャル・レビュー』第58号,2001年;"Capital Spending in Japan" in K.H. Oppenlander, and G.Poser,eds., Business Cycle Survey with Special Reference to Pasific Basin Economics, Avebury. 1990

大久保正勝
おおくぼ・まさかつ

現職:筑波大学大学院システム情報工学研究科准教授
専門分野:マクロ経済学、計量経済学
主な著作・論文:"The Intertemporal Elasticity of Substitution: An Analysis Based on Japanese Data", Economica, forthcoming;"On the Intertemporal Elasticity of Substitution Under Nonhomothetic Preferences", Journal of Money, Credit and Banking, Vol.40, pp.1065-1072, 2008.

釣 雅雄
つり・まさお

現職:岡山大学大学院社会文化科学研究科准教授
専門分野:マクロ経済学,日本経済
主な著書・論文:『グラフィック財政学』新世社,2009(共著);"Discretionary Deficit and Its Effects on Japanese Economy", Applied Economics, Vol.37(19), 2005.

徳井丞次
とくい・じょうじ

現職:信州大学経済学部教授
専門分野:マクロ経済学
主な著作・論文:「資本のヴィンテージ、研究開発と生産性-複数資本財の場合の投資スパイク分析」(乾友彦・落合勝昭と共著),『日本経済研究』,No.59, 2008年7月号. "Embodied Technological Progress and the Productivity Slowdown in Japan," (with Tomohiko Inui, and Young Gak Kim), RIETI Discussion Paper 08-E-017, June 2008.

細谷 圭
ほそや・けい

現職:東北学院大学経済学部准教授
専門分野:マクロ経済学、公共経済学
主な著作・論文:『MBAのためのミクロ経済学入門1)・2)』東洋経済新報社,2008,2009(共訳); "Tax Financed Government Health Expenditure and Growth with Capital Deepening Externality", Economics Bulletin, Vol.5, pp.1-10, 2003.