「改革」はどこへ行った?

竹中 平蔵著
2009年11月13日 発売
定価 1,650円(税込)
ISBN:9784492395202 / サイズ:サイズ:四六判/ページ数:228

【編集者コメント】





 10月20日の西川善文・日本郵政社長の電撃的辞任、政権交代後の初めての臨時国会の開催。一言で言えば、こうした民主党政権の先行きを占うギリギリの最新情報までも取り込んだのが、類書には見られない本書の最大の特色だ。



 小泉・竹中改革に対する批判は、鳩山由紀夫民主党政権が誕生した後もエスカレートする一方である。現在の日本が抱えるすべての問題の元凶が小泉・竹中改革にあったかのように非難する無節操な新政権の閣僚やTVコメンテーター、「100年に1度だから」「マニフェストに書いたから」という"錦の御旗"ですべての財政バラマキを正当化しようとした(している)麻生前政権や鳩山新政権の政策の有り様、10年先を議論すべき大事な時期に重箱の隅を突くような"批判のための批判"に明け暮れるマスコミ……、こうした現状は、日本の経済論壇における政策論議の"長期的衰退"を物語る。

本書はこうした現状に一石を投じ、議論の活性化を目指す。



 筆者は、小泉純一郎元首相の政界引退、先の総選挙における自民党敗北と、改革派・小泉チルドレンの消滅などで、今や孤立無援の竹中平蔵氏。小泉・竹中改革に対するいわれなき批判への反論、赤信号が灯った郵政民営化への怒り、逆行する政策金融改革への失望、民主党政権の「官僚による"脱官僚"」の矛盾、霞ヶ関(特に財務)官僚復権への悲憤……改革を主軸にすえた骨太の議論を展開する。



 政策の立案や実行の現場にいた竹中氏ならではの歯切れのよい議論や、首尾一貫したブレない政策スタンスが、読者の支持を得ることは間違いない。

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概要

小泉・竹中改革に対するいわれなき批判への本格的反論書。赤信号が灯った郵政民営化、政策金融改革への失望、民主党新政権への警鐘など骨太の議論を展開。

目次


はじめに 再び日本経済の迷走が始まった
第1章  逆戻りした日本
      ──小泉後の日本経済
第2章  ずさんな政策論議
      ──「100年に一度」という言い訳
第3章  誰が日本の前進を止めたのか
第4章  それでも日本経済は強くできる
      ──再生への四つの提案
第5章  民主党政権にチャンスはあるか
結 び  残された希望は政界再編

 

著者プロフィール

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竹中平蔵
たけなか・へいぞう

1951年、和歌山県生まれ。
一橋大学経済学部卒業後、73年日本開発銀行入行、81年に退職後、ハーバード大学客員准教授、慶應義塾大学総合政策学部教授などを務める。
2001年、小泉内閣の経済財政政策担当大臣就任を手始めに金融担当大臣、郵政民営化担当大臣、総務大臣などを歴任。04年参議院議員に当選。06年9月、参議院議員を辞職し政界を引退。
現在、慶應義塾大学メディアデザイン研究科教授。日本経済研究センター特別顧問、アカデミーヒルズ理事長、㈱パソナ会長などを兼任。博士(経済学)。