日経平均と「失われた20年」

平均株価は経済の実体を正しく映しているか

宮川 公男著
2013年7月12日 発売
定価 4,180円(税込)
ISBN:9784492395882 / サイズ:A5/上/360

日経平均とNYダウという「株価指数」ほど、新聞やニュースで毎日のように報道される経済指標はない。だが重要な経済指標であるにもかかわらず、いったい株価指数はどのように作られており、どのように読んだらいいのかということについては、実は基本的なことはほとんど理解されていない。
 本書は、株価指数について(平均株価)について、普段私たちが理解していない事例をふんだんにとりあげながら、日経平均とNYダウという2つの代表的な株価指数について、その歴史や計算方式、その意味まできちんと解説する。
 その中で、日経平均の3つの罪を解説し、経済を映す「鏡」としての株価の役割という観点で日経平均が大きくゆがんでしまったことに警鐘を鳴らし、時代に逆行してダウ式から大きく外れてしまった日経平均がこれからどこへ向かうのか、日本経済の「指標」としての日経平均は適当なのかについて、大胆に考察する。
 株式のブームにとらわれず、「指標」としての株価指数を見つめ直す本。

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概要

平均株価とは何か。NYダウと日経平均という代表的な指標を丁寧に解説し、日本経済の鏡として日経平均が適当なのかどうか検証する。

目次

序文
プロローグ 「失われた20年」の日本の株価低迷と日米株価の逆転
第Ⅰ部 経済の鏡としての平均株価--日経平均とNYダウの基礎知識
 第1章 日米の平均株価と経済の動き:概観
 第2章 日経平均とNYダウを正しく理解する:ダウ式平均株価とは
 第3章 ダウ平均における除数の修正:株式分割、株式併合と銘柄入れ替え
 第4章 構成銘柄の変遷に見る産業構造の変化
 第5章 日経平均30銘柄入れ替えの残した禍根
 第6章 日経平均の「みなし額面方式」とその問題点
 第7章 平均株価の読み方:株価トピックスに見る
 第8章 日経平均とNYダウのこれから
第Ⅱ部 日米の平均株価と経済の動き
 第9章 日経平均が映す日本経済の歩み
 第10章 NYダウが映す米国経済
付録 チャールズ・ダウとダウ・ジョーンズ指数

著者プロフィール

宮川 公男  【著】
みやかわ ただお

1931年埼玉県に生まれる。1953年一橋大学経済学部卒業。1958年一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了。商学博士(一橋大学)。1971年一橋大学商学部教授、1979年商学部長、経済企画庁システム分析調査室室長、通産省情報化対策委員会のシステム監査部会長、産業構造審議会リース産業部会長、システム監査学会会長、麗澤大学国際経済学部教授などを務めや。現在、(財)統計研究会会長。一橋大学名誉教授、麗澤大学名誉教授。