国宝消滅

デービッド・アトキンソン著
2016年2月19日 発売
定価 1,650円(税込)
ISBN:9784492396292 / サイズ:サイズ:四六判/ページ数:344

「なぜ日本人は、“カネのなる木”を枯らすのか?」



国宝をはじめとした文化財が陥っている「窮地」を明らかにするとき、

日本経済再生の道が見えてくる! 規格外の知的興奮!




・「国宝」なのにボロボロな理由

・日本の職人をクビにして海外へ外注

・伝統工芸品の価格は「ボッタクリ」だ

・「補助金漬け」の実態

・日本の文化財がこんなに「つまらない」わけ 他



「山本七平賞」受賞作に続く、衝撃の問題提起!





【著者メッセージ】

「伝統技術が途絶えてしまったイギリスに生まれた者として、

そして日本の伝統文化を守る企業の経営者として、

たとえ嫌われても、これだけは伝えたかった」

――デービッド・アトキンソン

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概要

アナリストの分析力と国宝修繕会社社長の経験を元に伝統文化と日本経済の危機を暴き、対応策を提唱。「山本七平賞」受賞後初の著作。

目次

はじめに なぜ今、「文化財の大転換」が必要なのか
第1章 経済から見た「文化財」が変わらなくてはいけない必要性
第2章 文化財で「若者の日本文化離れ」を食い止める方法
第3章 文化財行政を大転換するため、まず「意識」を変える
第4章 文化財指定の「幅」が狭い
第5章 文化財の入場料は高いか安いか
第6章 文化財の予算75億円は高いか安いか
第7章 職人文化の崩壊
第8章 なぜ日本の「伝統文化」は衰退していくのか
第9章 補助金で支えるのは「職人」か「社長」か

著者プロフィール

デービッド・アトキンソン
David Atkinson

小西美術工藝社社長。元ゴールドマン・サックス金融調査室長。裏千家茶名「宗真」拝受。1965年、イギリス生まれ。オックスフォード大学「日本学」専攻。1992年にゴールドマン・サックス入社。日本の不良債権の実態を暴くレポートを発表し、注目を集める。1998年に同社managing director(取締役)、2006年にpartner(共同出資者)となるが、マネーゲームを達観するに至り、2007年に退社。同社での活動中、1999年に裏千家に入門。日本の伝統文化に親しみ、2006年には茶名「宗真」を拝受する。2009年、創立300年余りの国宝・重要文化財の補修を手掛ける小西美術工藝社に入社、取締役に就任。2010年に代表取締役会長、2011年に同会長兼社長に就任し、日本の伝統文化を守りつつ、旧習の縮図である伝統文化財をめぐる行政や業界の改革への提言を続けている。
著書にベストセラー『デービッド・アトキンソン 新・観光立国論』(山本七平賞受賞、東洋経済新報社)、『イギリス人アナリスト 日本の国宝を守る』(講談社+α新書)などがある。