BoPビジネス戦略

野村総合研究所 平本 督太郎著/松尾 未亜著/木原 裕子著/小林 慎和著/川越 慶太著
2010年10月29日 発売
定価 2,200円(税込)
ISBN:9784492443712 / サイズ:サイズ:四六判/ページ数:296


BoPビジネスの考案者・コーネル大学

スチュアアート・ハート教授推薦

日本企業は社会課題解決型でまだまだ伸びる!


 

現在、金融問題を抱えることなく、経済のバランスシートが健全な新興国では、全般的に高い成長が続いている。その恩恵は中~低所得階層まで波及し消費ブームが引き起こされている。このような新興国の消費ブームを牽引しているのが、1人当たり年間所得が3000ドル以上2万ドル以下の中間層といわれる世帯である。



そのさらに下に、1人当たり年間所得が3000ドル以下の「経済ピラミッドの底辺(BoP: Base of the Economic Pyramid)」と呼ばれる層があり、世界人口の72%、約40億人を占める。



このBoP層の市場に注目が集まっているのは、政府や国際機関、NPO/NGOによる支援体制、事業スキームが整備されつつあるからである。BoP層は高度成長が始まれば瞬く間に中間層になる将来の顧客の予備軍であり囲い込んでおく戦略的な意味が大きいからである。



欧米の先進企業は将来の事業拡大を優位に進めていくために、新興国における長期志向での事業環境の整備や、ブランド形成や市場開拓につながる取組みを展開しつつある。本書では野村総合研究所の気鋭のメンバーが、日本企業向けに、世界の社会的課題解決型のビジネス事例を示し、新興市場の経済成長をチャンスに結びつけるための具体的な方法を解説する。


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概要

中長期的に大きな市場を形成しうるのが新興国の経済成長である。このボリュームゾーンをどう攻略するか。世界の社会的課題解決型のビジネス事例を示し、日本企業の機会を克明に示す。

目次


第1章BoPビジネスの定義と意義
第2章BoP層の実態とBoPビジネスの事例
第3章企業のグローバル戦略としてのBoPビジネス

著者プロフィール

平本督太郎
ひらもと とくたろう

担当:全体編集、第1章、第2章、おわりに
㈱野村総合研究所公共経営戦略コンサルティング部副主任コンサルタント。宮城大学非常勤講師(2008年~)。専門はBoPビジネス、PPP戦略、中期経営計画策定・実行支援、CSR戦略策定、次世代経営者育成、コーポレート・ベンチャー制度支援等。World Bank Institute Executive Development Program修了。平成20年度経済産業省「グローバル企業と経済協力研究会」事務局(委託事業)。平成21年度経済産業省「BOPビジネス政策研究会」事務局(委託事業)。平成21年度NEDO「提案公募型開発支援研究協力事業」評価委員。

共著に「グローバル時代の持続的成長に向けたロングタームイノベーション戦略」(NRI『知的資産創造』2008年5、6月号)、『業界再編Now & Future』(日本経済新聞出版社)、World Bank Institute"Development Outreach" など。寄稿・論文、TV出演多数。

松尾未亜
まつお みあ

担当:第3章
㈱野村総合研究所技術・産業コンサルティング部主任コンサルタント。専門は、エレクトロニクス・精密機械業界を中心に、成長戦略、提携・M&A戦略、新規事業立ち上げの支援。近年は、医療機器ビジネスのグローバル戦略に力を注ぐ。

共著に「中国新医療改革にともなう医療機器ビジネスの投資機会」(NRI『知的資産創造』2010年7月号)、『業界再編Now & Future』(日本経済新聞出版社)、『経営用語の基礎知識』(ダイヤモンド社)、『2015年の日本』(東洋経済新報社)、World Bank Institute "Development Outreach"など。

木原裕子
きはら ひろこ

担当:第3章
㈱野村総合研究所経営コンサルティング部 主任コンサルタント。専門はアジア新興国での新規事業開発、マイクロファイナンス関連事業のリサーチ、CSR戦略策定、ダイバーシティマネジメント。また、企業や国際機関・NPOといったセクターを超えた人材交流、BoPビジネスを推進するNPO等で活動している。平成20年度内閣府経済社会総合研究所イノベーション国際共同研究事業社会イノベーション研究会ソーシャル・キャピタルWG委員。

小林慎和
こばやし のりたか

担当:第3章
㈱野村総合研究所情報・通信コンサルティング部上級コンサルタント、工学博士。ビジネス・ブレークスルー大学准教授、NPO法人ガイア・イニシアティブ(2010年~)。専門はIT業界、エレクトロニクス業界を中心に、新規事業立ち上げ、海外展開、M&A、営業改革、組織改革などのコンサルティングの提供、新興国展開、BoPビジネスを推進するプロデュースビジネス等。

共著に『これから情報・通信市場で何が起こるのか』(東洋経済新報社)、『経営用語の基礎知識』(ダイヤモンド社)など。

川越慶太
かわごえ けいた

担当:全体編集、第3章
㈱野村総合研究所公共経営戦略コンサルティング部PPP・チェンジマネジメントコンサルティング室長専門は、公的組織の戦略立案、組織・経営改革、PPP戦略、民営化、BoPビジネス等。 (財)ゆうちょ財団事業活動検討委員会委員(2010年)、公益認定等委員会参与(内閣府、2007~2008年)、福岡市経営改革アドバイザー(福岡市、2004 ? 2006年度)などを歴任。

共著に『業界再編Now & Future』(日本経済新聞出版社)、『経営用語の基礎知識』(ダイヤモンド社)など。「官民パートナーシップ型事業の導入による官と民の新しい関係」「2010年の地方の財務運営」「民業化する公的サービス」「特殊法人・地方公営事業の民営化方式」(いずれもNRI『知的資産創造』)等論文発表も多数。