「1秒!」で財務諸表を読む方法〔企業分析編〕

小宮 一慶著
2010年12月3日 発売
定価 1,650円(税込)
ISBN:9784492602010 / サイズ:サイズ:四六判/ページ数:208


シリーズ20万部超のベストセラー、待望の第3弾。



『「1秒!」で財務諸表を読む方法』

『「1秒!」で財務諸表を読む方法【実践編】』

に次ぐシリーズ最新刊



本書の1つ目の特色として、この本1冊で企業のケースを見ながら財務諸表の基本が学べ、企業分析の手法が身につけられるように工夫して作ってあります。



本書の第1部では、実際の企業の財務諸表を分析しながら、その分析の前提となる財務諸表の基本的な構成や会計の基礎知識などを【基礎の基礎】や【基礎】というかたちで解説していきます。その部分を理解することで、財務諸表の読み方の基礎が分かるようにしてあります。もちろん、財務諸表の読み方をある程度勉強している人は、その部分は軽く読んでいただいても結構ですし、復習として使っていただいても結構です。会計初心者の方は、できるだけ丁寧に読んでください。



また、本書の2つ目の特色は、財務諸表を読み解くことにより、企業の戦略が見えるということを理解していただくことです。戦略から数字を読み解くこともしていますが、主に、数字を見ることから戦略を分析することを行っています。「数字がすべてを語る」と私はいつも思っていますが、その内容を説明しています。



さらに、3つ目の特色として、マクロ経済の数字もところどころで分析対象に加えています。戦略を考える際に、どうしてもマクロ経済の動きを無視することはできませんが、その考え方も理解していただけるように工夫しています。大きな経済の流れが分からないと本当の企業分析はできないのです。



本書は、3部構成になっています。第1部では、世界同時不況を切り抜けてきた日本企業の状況を、いくつかの業種の代表的な会社の財務諸表を分析することによって読み解いています。業種ごとに業績の落ち込み方や回復度合いが大きく違うことを理解していただけると思います。その中で、先ほども説明したように、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書などの財務諸表の読み方の【基礎の基礎】や【基礎】を説明しています。



第2部ではJALに焦点をあて、JALの財務諸表の動き、とくに貸借対照表や損益計算書の動きからJAL破たんまでの過程を私なりに分析しています。その中では、普段あまり読み解かない「株主資本等変動計算書」も解説します。JALの苦悩を表しているからです。



そして、第3部では、先ほども触れたように7つの業界を例にとり、それぞれの業界の貸借対照表や損益計算書などの特色を示すとともに、取り上げた各社の財務諸表から見える戦略分析を行っています。

                             (「はじめに」より抜粋)


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概要

シリーズ累計20万部を超えた『「1秒!」で財務諸表を読む方法』『同・実践編』に次ぐシリーズ第3弾。企業決算を分析しながら、経済動向や企業戦略を読む力が身につく会計読み物。

目次


第1部 財務諸表から企業の実態を読み解く
 第1章 企業は世界同時不況をどう脱したか
       ~損益計算書から読み解く
 第2章 未曾有の危機に企業はどう対応したか 
       ~貸借対照表の安全性指標から見る
 第3章 「資金の流れ」から企業業績を分析する
       ~キャッシュフロー計算書を読む

第2部 企業の危機は、財務諸表のどこに現れるのか
 第4章 JAL破綻に見る財務諸表の劣化

第3部 財務諸表から各社の企業戦略を分析する
 第5章 各業界に独特の財務諸表のクセを理解する

著者プロフィール

小宮一慶
こみや かずよし

経営コンサルタント.株式会社小宮コンサルタンツ代表取締役.十数社の非常勤取締役や監査役を務める.1957年大阪府生まれ.京都大学法学部卒業.米国ダートマス大学エイモスタック経営大学院へ留学(MBA取得).東京銀行(現,三菱東京UFJ銀行),岡本アソシエイツ,日本福祉サービス(現,セントケア)を経て現職.2005年4月から2009年3月まで明治大学大学院会計専門職研究科特任教授.

著書に『日経新聞の数字がわかる本』(日経BP社),『ビジネスマンのための「発見力」養成講座』(ディスカヴァー・トゥエンティワン),『図解 キャッシュフロー経営』『「1秒!」で財務諸表を読む方法』『「1秒!」で財務諸表を読む方法【実践編】』(ともに東洋経済新報社)など多数.

ブログ: http://komcon.cocolog-nifty.com/