物理学者、ウォール街を往く。

ダーマン,エマニュエル.著/森谷 博之監訳/船見 侑生訳/長坂 陽子訳
2005年12月9日 発売 在庫なし
定価 2,640円(税込)
ISBN:9784492653609 / サイズ:サイズ:四六判/ページ数:480


編集者コメント


 

今日では、ウォール街の投資銀行やヘッジファンドの収益の大きな部分が、計量的投資手法やデリバティブ取引からもたらされている。これらの変動の激しい金融商品をモデル化し、リスク・マネジメントを支えているのが、学問の世界から転進したPh.Dの存在である。



企業の命運や市場の安定性さえもが、しばしば数学モデルに依存するようになっている。

それを担っているのが「クオンツ」すなわち計量ファイナンスの実務家であり、彼らがウォール街という舞台の鍵を握っているのである。



本書は、理論物理学の世界から金融実務の世界に転じ、ゴールドマン・サックスの計量戦略グループを率いるマネージング・ディレクターを務めた、クオンツ中のクオンツであるエマニュエル・ダーマンが描き出した、もう1つのウォール街の物語である。


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概要

物理学者から転じ、ゴールドマンサックスの計量戦略グループのマネージングディレクターに上り詰めたダーマンの自伝。2004年『ビジネスウィーク』誌選出・ビジネス書ベスト10。

目次

プロローグ 二つの文化

第1章 親和力
第2章 ドッグ・イヤー
第3章 ある種の人生
第4章 センチメンタルな教育
第5章 上級官吏
第6章 より高位の世界における知恵
第7章 流刑地にて
第8章 止まった時間
第9章 変身
第10章 他の惑星への簡単な旅
第11章 環境の影響力
第12章 厳しい上司
第13章 高度文明社会と不満
第14章 暗闇の中の笑い
第15章 過ぎし日の雪
第16章 偉大なる見せかけ師

著者プロフィール

Emanuel Derman
エマニュエル・ダーマン

コロンビア大学卒業、Ph.D(理論物理学)。素粒子物理学、コンピュータ科学、ファイナンスに関する数多くの論文を発表し、ブラック=ダーマン=トイ金利モデル、そしてダーマン=カーネ局所ボラティリティ・モデルの共同開発者である。

学術研究の後、AT&T社ベル研究所を経て、1985年にゴールドマン・サックス証券会社に転職。

1997年にはマネージング・ディレクターに昇格した。2000年にはサンガードIAFE(国際金融エンジニア協会)の優秀工学者賞に輝き、2002年には『リスク』誌のホール・オブ・フェームに輝いた。現在、コロンビア大学の金融工学プログラムのディレクターである。