電池覇権

大久保 隆弘著
2010年10月27日 発売
定価 1,760円(税込)
ISBN:9784492761922 / サイズ:サイズ:四六判/ページ数:208


産業構造を根底からくつがえす大発明!


 

リチウムイオン電池の大型化とともに、電気自動車、グリーン発電用蓄電池、住宅用蓄電池などの巨大市場が誕生しようとしている。その規模は近い将来に10兆円を超える規模に達するとされる。



小型リチウムイオン電池は日本企業が開発し、携帯用電話、モバイルPCなどへの用途が膨らみ、急成長を続けている市場であるが、韓国のサムスンSDI、LG、中国のBYDなどのメーカーが攻勢を強めるとともに、自動車用大型電池では、自動車メーカーと提携を交えながら、量産化に向けた大型投資を行っている。



日本で商業化されたこの技術も20年を経て量産化の時期となって、韓国、中国などに技術流出し、大きく競争優位性を失っている。世界規模での覇権争いがいよいよ本格化するなかで、技術と戦略の最適な融合を実現した国と企業がこの産業をリードする。



日本は半導体、液晶デバイス、携帯電話、パソコンなどで、技術的な問題ではなく、戦略的な過ちと日本特有の企業体質によって、敗れた経緯がある。日本はこの恐るべき現実にどのように対応すべきか。トヨタ、日産、シャープなど最先端企業の丹念な取材を通してはっきり見えてきた次世代産業の姿を明らかにする。


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概要

電池の大型化とともに電気自動車、住宅用蓄電池などの巨大市場が誕生しつつある。その現実にどう対応すべきか。最先端企業の丹念な取材を通してはっきり見えてきた次世代産業の姿。

目次


第1章 電池は日本を救えるか
第2章 電池とは何か
第3章 覇権争い
    ――リチウムイオン電池の攻防
第4章 材料メーカーの戦略
第5章 覇権の行方
第6章 太陽電池と燃料電池
第7章 覇権を制するために

 

著者プロフィール

大久保隆弘
おおくぼ たかひろ

1954年11月生まれ。兵庫県出身。早稲田大学教育学部卒業、慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了。中外製薬株式会社経営企画室、経営コンサルタント等を経て、2005年山口大学大学院技術経営研究科教授。2008年より立教大学大学院ビジネスデザイン研究科教授。専攻は経営戦略、技術経営。

主な著書に、『「エンジンのないクルマ」が変える世界』(日本経済新聞出版社、2009年)、『早朝会議革命』(日経BP社、2003年)、『リーダーは95歳』(ダイヤモンド社、2006年)、『経済学が面白いほどわかる本』(中経出版、2003年)、『最強の「ジャパンモデル」』(共著、ダイヤモンド社、2001年)、『シャープの「ストック型」経営』(共著、ダイヤモンド社、2004年)、『ヤマトは我なり!』(ダイヤモンド社、2003年)、『ケース・メソッド入門』(共編著、慶應義塾大学出版会、2007年)、『MOTシリーズ企業化戦略』(共著、オーム社、2007年)、『企業維新』(共著、ダイヤモンド社、2000年)など多数。