不動産政策研究 各論Ⅲ 不動産再生政策

不動産政策研究会編/浅見 泰司編/小林 正典編
2018年7月13日 発売
定価 3,520円(税込)
ISBN:9784492961445 / サイズ:A5/並/304

不動産再生政策の観点から不動産政策課題への対応を整理する。
 企業保有不動産再生に向けた取り組みについて、公共施設マネジメントの先進国でもあり、老朽施設を大量に抱える英国の自治体を事例に取り上げての、国際的な議論と我が国の政策課題の整理。
 空き家など、有効に使われていない空間資源を、人々の豊かな生活の場に仕立て上げるための産業の転換について。
 空き家の有効活用による「地域善隣事業」の理論と実績の分析を通した、居住支援の在り方の考察。
 郊外型の団地を対象として、団地再生を進めるための現行制度上の課題を指摘し、今後の制度整備の必要性について論じた上での「団地再生事業法」の提案。
 持続可能社会の実現に向けて対応が必要なことが共通認識となる中で、環境不動産について、国際的に生じている議論を踏まえた方向性、など。

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概要

持続可能社会の実現に向けて、不動産再生政策の観点から不動産政策課題への対応を整理。

目次

第1部 
1-1 不動産再生の取組みと政策課題
東京大学大学院工学系研究科教授 浅見 泰司

第2部 
2-2 地方公共団体保有不動産を活用したまちづくり
一般社団法人不動産証券化協会専務理事 内藤 伸浩
2-3 企業保有不動産の有効活用と課題
プロパティデータバンク株式会社代表取締役社長 板谷 敏正
2-4 最近の諸問題を踏まえた不動産取引
株式会社松岡総合研究所代表取締役/元名古屋大学施設・環境計画推進室特任准教授 松岡 利昌

第3部 
3-5 20世紀・一億総中流のその後の居住の現状と対応策
明治大学理工学部建築学科教授 園田 眞理子
3-6 場の産業に向けたリノベーションまちづくりの動向
東京大学特任教授・工学系研究科建築学専攻 松村 秀一
3-7 団地型マンションの再生の制度的課題と制度整備の提案
国土交通省国土技術政策総合研究所住宅性能研究官 長谷川 洋
3-8 住宅政策と福祉政策の統合による「地域善隣事業」を通じた空き家対策
東北大学公共政策大学院副院長・教授 白川 泰之

第4部 
4-9 不動産証券化スキームを活用した不動産再生について
阪神高速道路株式会社取締役(経営企画担当) 石川 卓弥
4-10 地方における不動産ファイナンスの環境整備に向けた取り組み
株式会社新生銀行ヘルスケアファイナンス部シニアスーパーバイザー 藤村 隆
4-11 高齢者施設・住宅市場の状況と課題
KPMGヘルスケアジャパン(株) 代表取締役・パートナー 松田 淳
4-12 地方都市における不動産証券化の取り組みについて
A.P.アセットマネジメント(株)シニアマネージャー 景山 淳一

第5部 
5-13 マンションの空き家予防と活用・解消の課題
横浜市立大学国際総合科学部教授 齊藤 広子
5-14 ブラウンフィールド政策の国際比較
一般社団法人土地再生推進協会代表理事 光成 美紀
5-15 米国の不動産再生手法と諸課題
一般財団法人不動産適正取引推進機構研究理事兼調査研究部長 小林 正典
5-16 環境不動産をめぐる国際的ネットワークにおける議論と今後の方向性
三井住友信託銀行不動産コンサルティング部環境不動産担当部長 伊藤 雅人

著者プロフィール

不動産政策研究会  【編】
ふどうさんせいさくけんきゅうかい

不動産政策研究会は、一般財団法人 不動産適正取引推進機構に設置し、①不動産取引法務研究会、②不動産経済分析研究会、③不動産再生研究会、④海外不動産取引研究会の4分野に分けて、不動産取引の安全・安心に関する法的課題、不動産市場の経済的諸問題、不動産再生上の諸問題、国際的な不動産市場の課題等の研究を行っている。
不動産政策の各分野(法律学・経済学・都市計画・建築・行政学・金融政策等)の有識者・専門家を招いて、学際的な視点から、不動産市場で発生している現象・課題、今後の不動産政策のあり方等について議論・研究を進めている。
不動産取引・不動産市場に関わる産業界関係者、学界・研究者、官界・政策立案担当者、消費者・関連団体、弁護士等専門家らとの間のネットワークを構築し、今後の政策研究の充実を通じて、不動産取引の安全・安心が確保され、不動産市場の発展に貢献することを目指している。

浅見・泰司  【編】
あさみ やすし

小林・正典  【編】
こばやし まさのり