ブックタイトル四季報らくらく活用

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概要

四季報らくらく活用

想営業利益5億?50億円のグループで増額率トップは、光学ガラス老舗メーカーのオハラ(5218)。960%とすさまじい増額率だか、これは2015年11月26日に会社側が営業利益を1.5億円から5.3億円に上方修正しており、四季報予想もこれに合わせた形で増額している。ただ、記事欄をよく見ると「16年10月期は足踏み」とある。つまり15年10月期は大幅に上振れて着地するが、次の16年10月期は足踏み状態になると予想している。実際に株価の動きを見ると、15年11月の会社側の増額発表を好感して上昇したものの、12月17日の決算発表時に公表された16年10月期の見通しは、当期利益が前期比32.2%減。これに失望し、結局株価は往って来いとなった。一方で同5位の北九州空港を拠点とするスターフライヤー株は原油安を追い風に15年12月につけた高値を突破した(撮影:梅谷秀司)四季報記者は増額の理由を述べている。その後、原油価格は一段安となっており、年初から相場全体が急降下する中で、同社株価は15年12月高値3900円を1月21日に突破、年初来高値を連日更新した。16年1月29日に同社は業績を上方修正した。50億円以上のグループでランキング1位は三井物産系のエンジニアリング大手、東洋エンジニアリング(6330)。増額率は200%となっている。業績を見ると16年3月期は75億円の営業利益を予想しており、4期ぶりに50億円を超えてくる。だが、株価は15年4月以降、300円を挟んでボックス圏で推移している。理由は前期に行った度重なる業績下方修正だ。ブラジルの国営石油会社・ペトロブラスの汚職問題の余波で、工事遅延や固定資産の減損が発生、合計230億円の特別損失を15年3月期に計上し、赤字に転落した。16年3月期はマレーシアの石化プラントやトルクメニスタンのガス化学、瀬戸内メガソーラーの大型3案件の立ち上げが始まる。市場はこれら大型案件が確実に進行し、業績が本当に回復するのかを見極めている段階なのだろう。新興エアライン、スターフライヤー(9206)は、増額率はオハラに及ばないものの、記事欄の最初の【見出し】は【最高益】だ。『会社四季報』16年1集では「個人客向け運賃策が奏功し客数増。地上体制見直しで委託費や償却費減、燃油費下落が想定超」と減額銘柄にもあえて注目すべし矢印が下向きの「減額銘柄」の中に「お宝銘柄」が埋もれている場合もある。減額理由が一時的か構造的かの見極めが肝心だ。一過性の理由ならば、来期増益の確信が高まるにつれて、株価が浮揚する可能性16