ブックタイトル四季報らくらく活用

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概要

四季報らくらく活用

安くなったバーゲン中の株を狙え!写真はイメージ(撮影:今井康一)と安易に判断するのは避けたほうがいい。単純に投資家に人気がなく放置されている可能性もあるからだ。◯◯倍なら割安、××倍なら割高としゃくし定規に考えるのではなく、その会社が属す業種の平均値やライバル企業、その企業の過去の水準と比較したうえで判断することが肝心だ。機械的な比較は禁物比較する際には、次のような注意点も頭に入れておこう。PERの計算に用いる1株利益は純利益を使うため、多額の特別利益が発生したり、その年度の税費用負担が極端に小さかったりした場合、純利益が実力以上に膨らんでしまい、PERが実態より割安に見えてしまうことがある。当然、その逆のパターンもある。また、財務内容に大きな問題を抱えている企業なら、PERが低くても必ずしも割安とはいえなくなる。PERの値だけでなく、こうした特殊要因の有無や財務内容の確認も忘れずに。『四季報』には、株価チャート欄の右横に、その銘柄の2期分の「予想PER」と過去3期分の高安平均の「実績PER」が掲載されている。読者の中には、この数字はいったいどうやって活用するのか、理解していない人も多いのではないか。実はこうやって使うのだ。まず2期分の予想PERについてだ。株式投資の世界では、決算期の終盤が近づくにつれ、市場の視線は徐々に来期業績へと移っていく。3月期決算企業の場合、年を越えた1月あたりがその境目になる。そのタイミングで12月発売の新春号に掲載されたこの二つのPERのトレンドに注目する。1期目と2期目の予想PERはどう変化しているだろうか。大きく成長する企業の場23