ブックタイトル四季報らくらく活用

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概要

四季報らくらく活用

大きい。理由は大きく二つある。一つは2014年に算出の始まった「JPX日経インデックス400」がROEを銘柄採用の重要な基準としたこと。もう一つは、2015年6月東京証券取引所が上場企業にコーポレート・ガバナンス・コードを適用したことだ。この行動指針では、「株主に対して、収益力・資本効率等に関する目標をわかりやすい言葉や論理で説明を行うべき」としており、この尺度こそがROEだからだ。ROEを向上させるには、分子である利益をさらに大きくするか、分母の自己資本を減らす(余った資金を株主に自己株買いや増配を通じて、還元する)二つの方法がある。最近では、配当性向や総還元性向の目標値を掲げる企業も多い。配当性向とは、純利益からどれだけの割合で株主配当に回すかを示す値。50%の配当性向をメドにしている会社なら、1株利益の50%が配当金の目安になる。総還元性向は配当金に自己株買いの金額も加えたものだ。配当性向のメドを示している会社の場合、株主は当該企業の利益が増えれば増えるほど、受け取る配当も増加する。配当に前向きな会社の株は長期保有されがちで、相場下落時にも下値抵抗力が強くなる傾向がある。期末直前の上昇時は避け安値圏で仕込もう『四季報』は業績だけでなく、配当も独自に予想している。その下には配当利回り36