ブックタイトル四季報らくらく活用

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概要

四季報らくらく活用

印マーク」と「ニコちゃんマーク」だ。四季報が発売になると、投資家の皆さんがまずチェックするのが増額修正企業。この「矢印マーク」こそ、実は増額修正企業の証しなのだ。(「増額」の意味についてが、10㌻を参照)3カ月前の前号の予想と比較して、営業利益を30%以上増額している会社については「大幅増額」、5%以上30%未満は「増額」がついている。これを家計に置き換えて、たった3カ月で自分の給料が3割以上上がったと考えると、いかにスゴいことかわかる。ただ、前号と今号の発売日の間に会社側が業績見通しの上方修正を発表したり、新聞で業績観測記事が報じられてしまった場合などは、たとえ「矢印マーク」がついていても株価はすでに織り込み済みの可能性が高いので、注意していただきたい。『四季報』にはもう一つサプライズ銘柄探しに威力を発揮するツールがある。それが「ニコちゃんマーク」だ。四季報予想と会社側予想を比較して、営業利益が30%以上乖離している(=四季報記者が上振れるとみている)会社には「タブルニコちゃん」(=大幅強気)、3%以上30%未満またはゼロから黒字の場合は「シングルニコちゃん」(=会社比強気)がついている。「矢印マーク」と「ニコちゃんマーク」の二つが欄外にあれば、サプライズ銘柄の可能性が高まる。加えて記事中に「会社計画は保守的」とか「会社計画は上振れも」と書いてあればしめたもの。それこそ四季報記者の独自予想により株価が動意づく可能性があるサインといっていいだろう。企業IR(投資家向け広報)担当者の中には『四季報』の予想が会社側の予想と違うといって編集部に抗議してくる人もいるが、会社側が予想を動かさなくても『四季報』が独自に利益予想を増減させることはある。もっとも今、書店に並んでいる『四季報』に「ニコちゃんマーク」がついた企業がたくさんあるかといえば、それは号によって異なるというのが答えだ。たとえば3月に発売される春号の場合、そうした企業はあまり多くない。理由は簡単。上場企業の約7割は3月期決算会社だ。春号では第3四半期(4?12月)決算を踏まえて予想しているため、独自に上振れ予想をし場合でも、会社側数字との差は残る第4四半期3カ月間(1?3月)だけの差に収斂してしまい、大した差にはならないのだ。年4回の四季報にはそれぞれこんな違いがでは、年4回発売される『四季報』の各号の特徴をお伝えしよう。次㌻の決算カレンダーを見ていただきたい。これは3月期決算企業の決算発表スケジュールと『四季報』の発売日を重ね合わせたものだ。3月期の本決算の発表が本格化するのは4月後半から5月半ばまで。これは証券取引所が決算短信の開示について、決算期末後45日以内、できれば30日以内が望ましいというルールを定めているからだ。6月発売の「夏号」は前3月期決算の実績と、新しく2期分(今期と来期)の予想が収録5