ブックタイトル四季報らくらく活用

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概要

四季報らくらく活用

COLUMN株式分割とは?▲『四季報』では個別銘柄ページの左上にある【資本異動】欄を見れば、株式分割が最近行われたかがわかる。年月の次に「分」で表記し、その横に矢印で分割比率を掲載。この場合、1株を5株に株式を分割したことを示す株式の流動性を高めることを目的として、行われるのが株式分割。たとえば、株価2万円の株式1株を5株に分割すると、株式は5株になり、株価は4000円に調整される。株式分割前の資産は2万円(1株×2万円)、分割後も2万円(5株×4000円)と変化はなく、理論的には株式分割は株価に対して中立といえる。取引所も個人投資家が投資しやすい環境を整備するために、望ましい投資単位(売買単位×株価)として5万円以上50万円未満という水準を明示し、企業行動規範に「努めるもの」として定めている。2016年3月4日に、がん免疫薬「オプジーボ」の成長性が買われ、株価が急伸していた小野薬品工業(4528)が1株を5株に分割すると発表した。同社の3月3日時点の株価は2万2605円。分割前は200万円以上必要だったが、分割後は約45万円で投資できる身近な株となる。株式分割のメリットとして、株価が安くなれば、小野薬品のように資金が足りず買うことができなかった投資家が購入する可能性もあり、その会社に魅力があれば新規の買い需要を生み、株価にプラスとなる場合もあるということや、株式数が増えるため、保有株式数を何回かに分けて売ることができるようになるといったことが挙げられる。また、株価が下がることで、市場での売買も活性化し、株主数が増えるという効果も期待できる。ちなみに、株式分割の反対で、10株を1株にするといった「株式併合」もある。61