ブックタイトル四季報らくらく活用
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四季報らくらく活用
赤字会社には要注意ただ、PBRが1倍を割っているからといってすぐに割安と判断するのは危険だ。赤字が続いている会社の場合、今の資産を見れば割安でも、将来の株主に帰属する資産が時間の経過とともに食い潰されてしまう可能性があるからだ。特殊事情がある可能性もあるので、自己資本比率や有利子負債などと併せてチェックすることが大切だ。逆に、ブランド力や独自技術、優れた人材など貸借対照表には表れない資産を持つ企業では、PBRは高くなりやすい。PBRの値はその会社の総合力、つまり経営力に対する株式市場の評価と言い換えることができる。以下は、四季報オンラインのスクリーニングを使って、①前期純資産300億円以上で、②営業利益が30億円以上、かつ③前期、今期とも営業利益増益率が10%以上、であることを条件に低PBR銘柄を検索したもの。1位はシートベルト、エアバッグなど自動車安全部品で世界2位のタカタ(7312)。同社はエアバッグの欠陥が相次ぎ、世界的にリコール問題が拡大している。『四季報』2016年1集には「全世界4000万台規模のリコール費用は責任分担確定せず未計上。集団訴訟リスクも残る」とあり、業績の先行きに対する不透明感が強い。PBRが低いのも損失計上を見越してのこと。このようなケースもあるので単純に1倍で評価せず、なぜ割安に放置されているのかは必ずチェックしよう。2位の堺化学工業(4078)は酸化チタン大手で、電子材料や風邪薬「改源」含む薬品事業なども展開している。同社の2016年3月期営業利益は46億円の見通し。これタカタはエアバック問題に揺れている29