ブックタイトル四季報らくらく活用
- ページ
- 62/76
このページは 四季報らくらく活用 の電子ブックに掲載されている62ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 四季報らくらく活用 の電子ブックに掲載されている62ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
四季報らくらく活用
15減価償却とのバランスがポイント!設備投資額はココを見る次の飛躍に向けた種まきをしているか?企業にとって設備投資は次の飛躍に向けた種まきのようなもので、設備投資なくして成長はないと言っても過言ではない。大型の新設備を立ち上げ、フル生産まで軌道化するには1?2年の時間が必要だから、その決定タイミングは重要だ。タイミングを間違えれば投資はムダとなり、屋台骨を揺さぶることもあるほどだ。「設備投資は減価償却費の範囲内で」。これは四季報記者が取材先に設備投資計画を質問すると、よく返ってくる答えの一つだ。減価償却費とは、資産を取得した際に数年に分けて費用計上する会計上の処理のこと。減価償却費の範囲内で設備投資するということは、新しい工場などは造らず、現状設備の更新程度にとどめて生産能力を維持することを意味する。減価償却費は固定費であるため、減価償却費以上の設備投資は(ほかの経費が一定だとすると)売り上げを大きく伸ばさないかぎり目先の利益を圧迫する。経営者の多くが設備投資に慎重になるのはそのためだ。逆に大型投資に踏み切るということは経営者の自信の表れといっていいだろう。減価償却より設備投資額の大きい銘柄を探せこの設備投資額と減価償却費の関係がわかると、数年先の業績動向を予測するうえでこれまでとはちょっと違った「気づき」を得ることができる。では問題。「工場がフル稼働状態で大忙しの絶好調企業。この企業が設備投資をしないでいると、どうなることが予想されるだろうか?」答えは簡単、業績は頭打ちとなる。「フル稼働」ということは、生産能力がMAXに到達している状態で、さらなる増産には設備を増強するしかない。設備投資をしないなら値上げ以外に売り上げを増やす方法はない。設備投資をすると、設備稼働後2?3年は減価償却負担が重く、利益が圧迫される。が、増産により売上高が順調に伸び、一方で3?4年目に償却がピークアウトす62